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双極性障害U型

相談の多い病気

双極性障害U型

症状
近年注目されるようになってきた、比較的新しい概念の病気です。 従来、双極性障害といえば、いわゆる「躁うつ病」と同じ意味と考えられてきました。 しかし、現在では、「躁うつ病」は双極性障害T型として分類され、 双極性障害U型とは、明らかに異なるものと考えらえています。
双極性障害U型の場合、躁状態が非常に軽く、あるいはほとんどなく、 「調子がちょっといい」という程度、あるいは、「普通の状態」と感じられます。 双極性障害T型のように、社会的に問題になるような躁状態になることはありません。 ほとんど、うつ状態のときしか認識されない場合が多く、 また、うつ状態のときしか受診しないので、 双極性障害U型と判断されるまでに長い年月がかかる場合があります。 しかし、うつ病と異なることは、治療法がうつ病と全く異なることです。
治療
双極性障害 U型の場合、抑うつ状態の場合が多いのですが、 基本的に双極性障害T型と同じ感情安定剤を用いて治療します。 抑うつ状態が深刻な場合は、一時的に抗うつ剤を用いることはありますが、 それはあくまで一時的なものです。 また、双極性障害U型の方の中には、抗うつ剤が効かない方も多くみられます。 3剤以上の抗うつ剤の効果がない場合には、 双極性障害U型を疑うのが精神科での常識となっているぐらいです。 うつ病を繰り返す方、抗うつ剤が効かない方は、双極性障害U型の可能性があります。
単に薬物療法を行うだけでなく、生活全般をみなおし、無理なストレス要因を避けることができるように考えていきます。

尚、上記のうつ病というのは、あくまで純粋なうつ病であって、 適応障害や外傷後ストレス障害、境界性人格障害の抑うつ状態はあてはまりません。
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